性病について
性病について
性病・性感染症(STD)は性行為によって感染する病気です。
一昔前までは、ごく限られた人が感染するような病気という印象を持たれていましたが、最近では非常に身近なものになってきています。
性経験の低年齢化に伴い、高校生の間でも感染が広がっています。
男性の場合は、性病に感染すると主に排尿に異常が出ることが多いです。
女性の場合は、おりものの臭いや量に変化が出るなどがあります。
皮膚にもできものができたり、ピリピリ感を伴ったりする場合があります。
性病に注意する理由
性病には以下のようなリスクが伴います。
- 進行しているが症状が出ないため気づかない場合がある
- 不妊症の原因になる場合がある
検査について
初診、再診に関わらず、問診票をお渡ししています。
詳しく書いて頂きたいですが、見られたくない場合は、直接医師に症状をお伝えください。
検査は尿検査や血液検査が主となります。
患者様のご希望によっては、うがい液検査、おりもの(膣分泌物)検査なども検査することが可能です。
※検査結果はご希望があればお電話でお伝えすることも可能です。医師にご相談ください。
淋病
淋菌性尿道炎
淋菌に感染することが原因で起こる尿道の炎症です。
感染してから2日~7日程度で症状が出ます。
症状
排尿時にしみるような痛み、尿道から黄色く粘り気がある膿がでるなどの症状がでます。
淋菌性膣炎
淋病感染が原因で起こる膣(子宮頸管)の炎症です。
症状
症状が出ないことが多いです。おりものの異常が確認される場合があります。
淋菌性咽頭炎
淋病の感染が原因で起きる咽頭の炎症です。
症状
喉のイガイガ感や痰がからむ、風邪でもないのに咳が出たりします。
クラミジア
クラミジア性尿道炎
クラミジアに感染することが原因で起こる尿道の炎症です。
淋病性尿道炎に比べると症状が出るまでの期間が長く、1週間~3週間程度の潜伏期間を持ちます。
症状
尿道から膿がでますが、淋病性尿道炎に比べると透明で粘り気がありません。
クラミジア性膣炎
クラミジアの感染が原因で起こる膣(子宮頸管)の炎症です。
感染から1週間~3週間で発症するのが一般的です。
症状
症状が出ないことが多いです。おりものの異常が確認される場合があります。
クラミジア性咽頭炎
クラミジアの感染が原因で起きる咽頭の炎症です。
症状
喉のイガイガ感や痰がからむ、風邪でもないのに咳が出たりします。
皮膚の性病
性器ヘルペス
性的な接触によってヘルペスウイルスが感染し、性器やお尻の周辺に水ぶくれができる病気です。感染後、4日~10日程の潜伏期間をおいて症状が発症します。
症状は男女で違いがあります。また再発を繰り返しやすいのも特徴です。
男性の症状
亀頭や陰茎体部に症状が出ることが多く、患部の表面がヒリヒリしたりかゆみを伴ったりします。時間が経つと赤いブツブツや水ぶくれが発生し、それが破れて潰瘍ができると強い痛みを感じるようになります。
女性の症状
外陰と膣の入口、おしりに症状が出ることが多く、患部に水ぶくれや潰瘍ができて、強い痛みを伴います。それにより排尿が困難になったり発熱することもあります。
尖圭コンジロ-マ
ヒト乳頭腫ウイルス (HPV) の感染によって陰茎・亀頭・陰嚢・肛門・小陰唇・大陰唇・膣内・会陰部・大腿・まれに口唇・口腔内に、カリフラワー状あるいは乳頭のようなイボが発生します。
症状
軽い痛みやかゆみを伴う場合がありますが、強い症状はほとんどありません。
梅毒
スピロヘータの一種である梅毒トレポネーマによって発生する感染症の性病です。
感染後にすぐ症状がでることはなく、数ヶ月、数年といった長い期間で病状が進行していく性病です。
症状
性器だけではなく、身体全身に症状がでる病気です。赤い小丘疹が増えていくのが特徴です。
性病Q&A
検査結果が出るまでどのくらい期間がかかりますか?
検査をしてから約3日後になります。(休診日を除き)
お仕事などの都合でクリニックに来院できない場合は、お電話で検査結果をお伝えすることも可能です。ご相談ください。
症状はどれくらいで治りますか?
淋病の場合は点滴と飲み薬の2つの治療方法があります。
淋病のみの場合、点滴では1日〜2日、内服では4日〜5日で症状が改善されます。
淋病の特徴としては膿が出ますが、これも同じくらいの期間で改善されるのが一般的です。
また、クラミジアの場合は症状を有しないことが多いです。こちらも4日〜5日で改善されます。
感染経路はわかりますか?
淋病、クラミジアなどの性病は性行為のみでしか感染しないと考えて宜しいかと思います。
「性行為」というのはオーラルセックスも含まれます。
感染した時期はわかりますか?
<男性の場合>
淋病・・・感染して比較的すぐに症状が発症します。(1日〜2週間)
特徴としては排尿時の痛みや黄色や白い色の膿が出ます。
クラミジア・・・症状が出ないことが多いため、感染した期間をはっきり特定するのが難しいです。
症状が出る場合は感染から2ヶ月〜3ヶ月以内程度です。症状としては尿道のかゆみや違和感を感じます。
<女性の場合>
淋病・・・症状が出ないことが多いため、感染した期間をはっきり特定するのが難しいです。
症状が出る場合は感染から2ヶ月〜3ヶ月以内程度です。おりものが多くなった、臭いが気になる、かゆみがあるといった症状が出ます。
喉に感染した場合は、男女共痰が出る・咳が出る・イガイガ感を強く感じるなどです。
風邪かと思って内科を受診されてもなかなか改善されない場合は、喉の性病の可能性がありますので一度、検査をされることをおすすめします。
治療はどんな方法がありますか?
淋病・・・点滴と飲み薬の2つになります。点滴は効果が出るのが早いのが特徴です。飲み薬の効果は緩やかですが、ご自宅で治療ができます。
クラミジア・・・飲み薬での治療になります。
治っているかどうかの判定はどのようにしますか?
尿・うがい液・膣分泌液を再度検査します。
飲み薬を飲んでから3週間後以降でないと判定ができません。
今後、安心して生活していただくためにも、治っているかどうかの検査をきちんと受診されることをおすすめします。
検査前と治療後の検査結果について書類でお渡しすることも可能ですので、必要な方はご相談ください。